「打てるようになるにはどうしたらいいんですか?」
って聞かれることがあります。
こっちが教えてもらいたいくらいですが、一応こう答えます。
「ボールをよく見て思い切り振ることです。」
って。
チームの下級生を見ることがあるのですが、そのときも同じことをよく言ってます。それとよく言うのは、
「ストライクを打ちなさい。」
です。
こないだ私が指揮した試合で、面白いことがありました。
3試合やったのですが、最初の試合は「思い切りどんどん振っていきなさい。」と指示しました。
すると、ヒットは9本でしたが、四球は1つ2つくらいでした。早いカウントから積極的に打ってでたからです。結果は6-6の引き分け。
2試合目も同じ指示で、相手投手がストライクが入らないというのがあって、四球は多かったのですが、積極性が災いしてとんでもないボールを振って相手を助ける場面が多く、ランナーをよく出した割には点が入らず5点しかとれず5-2で勝ち。
3試合目は少し指示を変えて「ストライクを打ちなさい」と指示しましたところ、とんでもないボールを振ることが少なくなり、四球を10以上とって10-0で完勝しました。これは、四球が多かったからといってウエイティングだったわけではなく、安打はちゃんと10本出ました。
それぞれの試合で相手投手が違いますし、サンプル数が少ないので一概には言えないところではありますが、意識一つで結果が変わるという、とても興味深い結果が出て勉強になりました。
ストライクを打つ、基本ですよね。ストライクは打てる球だという意味であり、ボールは打てない球だという意味なのですからね。バッティングの極意は、単純ですが打てる球を打つことだと思います。
これを忠実にやっているのが倅です。
日曜日にバッティング練習をやっていまして、バッピをしてくれと言われてやったのですが、倅に投げるときはやたら球数が多くなるんです。奴はボールをなかなか振らないんです。
こっちは数日前に草野球で100球近く投げてて、まだ疲れが取れていない老体に鞭打って一生懸命投げているのに、ボール球には見向きもしない倅。きわどいボール球を平然と見逃すたびに軽くイラッとさせられました。これ以上の親不孝があるでしょうか(笑)
ボールは打たない、ストライクでも追い込まれるまでは打ちたくないコースは無理して打たない。積極的な消極性といいましょうか、ボールを選ぶことができつつあります。
よく追い込まれたら、ストライクを広くとか、ボールくさい球でも打っていけと言いますが(見逃し三振だと何もおこらないから)
それでか、うちのチームではストライクゾーンの見極めが悪いです。
指導者として、ストライクゾーンを確立させるためには、追い込まれた場合でも見逃し三振を恐れないでストライクゾーンの精度を高める指導をしたほうがいいのでしょうか。
子供の将来を考えるときっちりストライクゾーンを見極めさせたいと思っているのですが
どう思われますか。
私の場合、見逃し三振も空振り三振も同じ三振だと思っています。ですから、見逃し三振でもOKです。
空振り三振ならOKと言われることは多いですが、それは消極的な積極性とでもいいましょうか、見逃し三振を恐れるあまり、振っとけば叱られないだろう的な方向につながる子が結構いるように見受けられるんで、それはどうかと思っています。
中学生を指導していたときは、見逃し三振の内容によって叱ることもありましたが、小学生の場合は、あまりいい方向には行かないような気が今のところしています。もっとも、私は少年野球の指導はやったことがなく、まだまだ少年野球の勉強の準備をしているような段階なので、今の考え方が正鵠を射ているかどうかはわかりません。
ストライクゾーンの確立というのは、指導してどうにかなるのか私にはわかりません。正直、そういった指導をしたことがありませんから。
「ストライクを打ちなさい」
それでいいんじゃないかと思いますが。
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